<ダンロップ・スリクソン福島オープン 2日目◇22日◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(6,961ヤード・パー72)>
7バーディ・2ボギーの「67」でラウンドした高山忠洋が、トータル7アンダーまでスコアを伸ばし、初日の41位タイから4位タイへと大きく順位を上げた。
やっぱり痛そう?険しい表情でパッティングを行う高山忠洋
INスタートの高山は、12番から4連続バーディを奪うなど、快調にスコアを伸ばした。だがその裏では「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」棄権の要因になった腰痛と戦っている。
この日も痛みを止めるための座薬まで使用し、コースへ飛び出した。「練習ラウンドは薬なしでプレーできるけど、やりすぎると次の日に残る。痛みが重なってくる感覚がある」と予断を許さないのが現状だ。
2週間のオープンウィークには、「筋膜リリース注射」という生理食塩水を体内に注入する治療法も施した。「(今週の)月曜日にも18本の注射を打って来た」と、並々ならぬ覚悟で臨んでいる。
2週間の間にはモチベーションを掻き立てられる出来事があった。所属先のスターツが主催する、国内シニアツアー「スターツシニア」の解説を務めたのだが、「違う視点からゴルフを見ることができたので、挑戦意欲をかきたてられた」と先輩たちのプレーを見て気持ちを新たにしたうえで、福島の地に立っている。
ちなみにその時、レポーターを務めたのが高山が憧れる田中秀道だった。
1995年に「フィリップモリスKKチャンピオンシップ(現マイナビABCチャンピオンシップ)」で優勝した田中の姿を見てプロの道を志したということもあって、「田中さんが外でレポーターをやっているのに、自分が中で解説をしているのが申し訳なかったです…」と恐縮の表情も見せていた。
「せっかくここまで来たのに帰るわけにはいかない」と4日間を戦い抜く決意を示した高山だが、「体のことばかりで、ゴルフのこと何も聞かれてないな」とつぶやきながら、報道陣の前を去っていった。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA.Net>