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デビュー戦で魅せた大器の片鱗 丸山茂樹の息子・奬王はナイスカムバックにドラディス3位

<長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント 2日目◇6日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(7,178ヤード・パー72)>
やはりただ者では無かった。「長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップ」でプロトーナメントデビュー戦を迎えた丸山茂樹の息子・奬王は、前半9ホールはノーバーディ・1ボギー・1ダブルボギーと苦しむも、後半4バーディの猛チャージ。1アンダー・42位タイとアンダーに潜って初日を終えた。

記念すべき1打目となる10番のティショットをいきなり左に曲げてボギーでスタート。「やはりアマの試合とは緊張感が違う。前半は思うようなスイングができなかったですね」とその後も苦しみ、16番(パー3)では「見たことない球が出た」と池ポチャでダボを叩く。さらに18番(パー5)ではスタイミーな状況からの2打目を上手くフェアウェイに戻したが、「打ったことないようなハーフシャンク。あれは焦りました」と左のピンに対して大きく右に曲げてしまう。さらにバーディパットは4mオーバーし、奥のカラーへ。
だが、ここから並のアマチュアではないことを証明する。この返しのパーパットを沈めて気持ちを落ち着かせると、折り返しての3番(パー5)で残り270ヤードの2打目をグリーンに乗せて2パットのバーディを奪取する。さらに1つ伸ばして迎えた8番では13mを沈めて、同伴競技者の深堀圭一郎とハイタッチ。次の9番では残り115ヤードから1mにつけてバーディ締めと「後半は100点に近い」と納得のホールアウトとなった。
「緊張から体が動いていなかった」という中でも、頭は冷静さを失わなかった。3オーバーでハーフターンを迎えても、「焦ってもスコアが良くなるわけじゃない。バーディを1つずつ獲っていこうと。まだ9ホールある、と思っていました」。初めてのプロの試合でこの落ち着き。大器の片鱗を伺わせる。
また数値でもポテンシャルは現れている。この日のドライビングディスタンスは150人(プロアマ含む)中、W・J・リー(オーストラリア)、池村寛世に次ぐ3番目の数値(平均297.50ヤード)。池田勇太(289.50ヤード・6位タイ)、小平智(286.50ヤード・14位タイ)ら実力者を抑えて堂々トップ3に入った。
「もちろん100点のゴルフができればいいですが、80点くらいできればまずまずのスコアになると思う。明日予選を通ればまた18ホールできる。ベストを尽くしたいですね。(父がテレビ解説なので)テレビに映るようないいスコアで回れたら」。とても18歳とは思えない、落ち着き払った振る舞いで意気込みを語った。(文・秋田義和)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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