2003年まで国内公式戦として行われていた「日本プロゴルフマッチプレー選手権」。ストローク競技にはない面白さがあっただけに、大会の終わりを惜しむ声が上がっていた。
【写真】片山晋呉、優勝を決めてこのガッツポーズ
海外では根強くマッチプレー方式の試合が開催されているが、日本でもツアー外競技として復活したのが14年。「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権」だ。その後、16年からは、かつての日本プロゴルフマッチプレー選手権を主催していた日本プロゴルフ協会(PGA)主管となり、「ネスレインビテーショナル 日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯」として2年間開催された。
そして、昨年は14年ぶりにツアー競技としてマッチプレーが復活。来週開幕する「ISPSハンダマッチプレー選手権」に、今年は石川遼も参戦。国内ツアー競技としてのマッチプレーには初出場となるが、石川の過去のマッチプレーでの戦績を振り返ると、決して相性がいいとはいえない。
【マッチプレー戦績】
■海外■
「ザ・ロイヤルトロフィー」
※アジア・欧州ツアーの代表選手によるマッチプレー方式の団体対抗戦。
初日はダブルスのフォアサム(1つのボールを交互に打つ)、2日目はダブルスのフォアボール(それぞれの球でプレーして、スコアのいい方を採用)、最終日はシングルスで競う。ここではシングルスの成績を紹介。
2009年:石川遼 vs ソレン・ハンセン(デンマーク)オールスクエア(以下AS)
2010年:石川遼× vs ○ピーター・ハンソン(スウェーデン)5&4
2011年:石川遼× vs ○リス・デービース(ウェールズ)4&2
2012年:石川遼× vs ○ヘンリック・ステンソン(ヘンリック・ステンソン)1down
2013年:石川遼× vs ○マーク・ウォーレン(スコットランド)1down
「WGC-アクセンチュア・マッチプレー選手権」(※現在の「デルテクノロジーズ・マッチプレー」)
2010年…9位タイ
1回戦:石川遼○ vs ×マイケル・シム(オーストラリア)2up
2回戦:石川遼○ vs ×ロス・マクゴーワン(イングランド)1up
3回戦:石川遼× vs ○トンチャイ・ジェイディ(タイ)5&4
2011年…33位タイ
1回戦:石川遼× vs ○シャール・シュワーツェル(南アフリカ)1down(エキストラホールに突入、20ホールで決着)
2012年…17位タイ
1回戦:石川遼○ vs × ビル・ハース(米国)1up
2回戦:石川遼× vs ○ ポール・ローリー(スコットランド)1down
■国内■
「ネスレインビテーショナル 日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯」
2014年…1回戦敗退:石川遼× vs ○貞方章男1down
2015年…1回戦敗退:石川遼× vs ○堀川未来夢 1down
今季はここまででバーディ率1位に立っているが、トータルのバーディ数が151個に対して、ボギー以上が110個と振り幅の大きい石川。「とにかくバーディを奪えばいい」という訳にはいかないのがマッチプレー。ホールごとに相手の出方を見ながらのマネジメントが必要になり、ストロークプレーとはまた違った心理戦や戦略が問われることになるのが、難しさのひとつだ。
一方で、1ホールで大たたきしても1ホール“落とした”に過ぎず、切り替えが重要だ。
1回戦で石川が対決するのは塩見好輝。2回戦に進んだ場合は、岩田寛VS鍋谷太一の勝者と戦う。
塩見は昨年大会にも参戦し、1回戦で塚田好宣を4&3で撃破したが、2回戦でS・H・キム(韓国)に敗退。鍋谷はプロが出場するマッチプレーへの出場はないが、岩田は14年のネスレマッチプレーレクサス杯、昨年のISPSハンダマッチプレー選手権に参戦。昨年大会では3回戦まで進んだ。
開催を前に「1回戦から最終日の優勝争いのような感覚になる。非常にタフなトーナメント」と語った石川だが、2年ぶりに臨むサバイバルゲームでの勝算はいかに。
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