<ホンダLPGAタイランド 最終日◇24日◇サイアムCC パタヤオールドC(タイ)◇6576ヤード・パー72>
先週の「ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン」に続き、「ホンダLPGAタイランド」と2週連続で米国女子ツアーに出場している新垣比菜。最終日に3バーディ・2ボギーの「71」と1つ伸ばし、トータル7オーバー・64位で4日間を終えた。
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初日以来のアンダーパーでのラウンドに「アンダーで回れてうれしいです。4日間で今日が一番良かったです」と笑顔を見せた新垣。その流れを作ったのが出だしの10番パー5のバーディだ。ピンまで50ヤードの3打目を、傾斜を使ってワンピンの距離につけると、「試合でやったのは初めて」というクロスハンドで、このパットを沈めてバーディ発進を決めた。
一日の流れを作ったのはもちろん、このホールに新垣の海外修行での成長が凝縮されていた。まずはアプローチ。この2試合が始まるまでは、日本でアンジュレーションを利用した攻め方をする機会が少なかったこともあり、「今まであまりなかったので、最初は“どこに落とせばいいんだろう”と感じました」と苦しんだ。だが、「今回やったことで、だいぶイメージが湧いてきました」と日を経るごとに感覚をつかんだという。
さらにクロスハンドでのパッティングは、災いが転じたもの。「順手だとどうしてもインパクトで緩んでしまって、ストロークが気持ち悪かったんです。なので、昨日のラウンドの後、遊びでやってみたらしっくりきて、じゃあ試合でやってみようと。そしたら今までよりもスムーズにできました」。今後も同じ握りでいくかは日本に帰ってから決めるというが、「悪いときに使える引き出しが一つできたと思います」とバリエーションが増えた。
また、このオフは今まで払い打ちになっていたスイングを、ヘッドを上から入れるスイングに変えたという。「今まで払い打ちのようになっていたせいで、ライが悪いときに右へのミスが多かったんです。ですがヘッドで上からボールを押すようにして打つようにしたら、苦手だったつま先下がりでもミスが減りました。スイングもだいぶ身についてきたので、これを継続してやっていきたい」と感触は上々の様子。
大きく成長して迎えるは日本ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」。所属先であるダイキン工業主催で地元・沖縄で行われる大事な大会だ。「沖縄の試合なのでとても気合いが入ります。この2試合で色々成長していると感じているところはあるので、そこを完成できるようにもっていきたい」。初勝利を挙げてからまだ1年も経っていない20歳は、驚異的なスピードで進化して、フル参戦2年目のシーズンへと入っていく。(文・秋田義和)
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