<全米プロゴルフ選手権 事前情報◇20日◇キアワ・アイランド・ゴルフリゾート オーシャンコース(サウスカロライナ州)◇7876ヤード・パー72>
4月の「マスターズ」で日本人男子初となる海外メジャー制覇を果たした松山英樹。メジャー連勝を目指し、現地時間20日に開幕する「全米プロゴルフ選手権」に挑む。
その全米プロは4つある海外メジャーのなかでも松山にとってマスターズの次、いや、もっとも相性がいい大会かもしれない。唯一予選落ちがなく、トップ5二回も今年マスターズで優勝するまで唯一だった。
初めてトップ5に入ったのが2016年。かつて青木功がジャック・ニクラス(米国)と死闘を演じたバルタスロールゴルフクラブだった。予選2日間を終えて、首位と5打差のトータル4アンダーの9位タイにつけると、3日目がサスペンデッドで中止に。最終日に36ホール行う長丁場の戦いとなったが、第3ラウンドを終えて首位と3打差に。さらに最終ラウンドでは、一時は2打差まで詰め寄ったが伸ばしきれず。優勝こそできなかったが、4位タイはこの時の松山にとってメジャー最高位だった。
翌年は前年のリベンジへ最高のかたちで大会に入ってきた。前週の世界ゴルフ選手権シリーズ「WGC-ブリヂストン招待」で優勝、米ツアーの公式サイトでの優勝予想ランキングでは堂々の1位に挙げられるなど周囲の期待も高まるなか、初日こそ首位と3打差の15位タイだったが、サスペンデッドとなった2日目に「64」を叩きだして暫定首位タイに浮上。3日目にスコアを落としたが、首位と1打差のトータル6アンダー・2位タイと、タイトルを狙える位置で最終日を迎えた。
決戦の日。「ヒデキー、マツヤマ」のコールと大歓声。ギャラリーの熱視線を受けてスタートした松山は、6番から連続バーディを奪うと単独首位に浮上。リーダーボードの頂点で折り返したが、11番からまさかの3連続ボギー。同組のジャスティン・トーマス(米国)にかわされると最終的にはトータル5アンダー・5位タイで幕を閉じた。ホールアウト後にはめったに見せない涙を浮かべ、「ここまで来た人はたくさんいると思いますし、これから勝てる人と勝てない人の差が出てくると思う。勝てる人になりたい」と話した。
そして昨年は新型コロナウイルスの影響もあり8月開催で、約1年ぶりのメジャーとなった全米プロ。初日こそ苦しんだものの首位とは5打差で最終日へ。チャンスのある位置で残り18ホールの戦いに挑んだが、バーディ発進を決めたもののそこから伸ばしきれず。最終ホールではダブルボギーを叩き、トータル4アンダー・22位タイに終わった。
それから約9カ月、メジャー覇者として帰ってきたナンバーワンプロゴルファーを決める戦い。どんなプレーを見せてくれるのか。
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