<東京五輪ゴルフ競技 事前情報◇26日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇男子=7447ヤード・パー71、女子=6648ヤード・パー71>
ゴルフは男子が今週29日(木)に開幕。そして翌週の8月4日(水)から女子がスタートする。日本代表の服部道子コーチは、「いよいよ始まる。コースもいい状態。選手はモチベーション高く入って行ける」など、間近に迫った五輪本番への意気込みを口にした。
畑岡奈紗、稲見萌寧の女子代表選手を主にフォローする服部コーチ。自身の役割について「丸山さんはアプローチや芝のアドバイスもするけど、私は雰囲気作り。いい集中を保ちながらリラックスできるように」と精神面で支えていくつもりだと説明する。
激しい代表争いを勝ち抜いた代表選手への信頼は揺るがない。「奈紗ちゃんは状態もすごくいい。やるべきことを計画して入ってきている。稲見さんも、(ツアーで)2週連続予選落ちがあったけど、(キャディを務める奥嶋誠昭)コーチとともに今やるべきことに取り組んでいる」。ただ一方で、こんな懸念点は残る。
畑岡はこのまま男子競技が行われる今週も会場に残り、練習や観戦をして過ごす。しかし稲見は、今週行われる国内ツアーの「楽天スーパーレディース」出場のためすでに兵庫へ向かい、再び戻るのは8月1日(日)となる。この大会を特別協賛する楽天グループは、稲見にとってスポンサー契約を結ぶ企業で、ホステスプロとしての重責も担う。さらに、稲見といえば“練習の虫”としても知られるだけに、その体力面は気になるところだ。
ただもちろん気にするだけでなく、コーチとしてうまくブレーキをかけるため、引き続きコミュニケーションも密にとっていく。「彼女(稲見)も取り組んでいることがあって、それを自分のものにしないと気持ち悪さが残るとは思う。でもそこと折り合いをつけながら、体も休めてほしいとは伝えています」。各国の強豪選手や、会場にある五輪マークなどを見ると、自然と気持ちも高まる。だがそこをコントロールし、いいコンディションで試合に臨めるよう、選手を促していくつもりだ。
自国で行われる五輪は、言葉、食事など生活面での変化は少なく、それは大きなメリットとなる。それだけに連日30度を超える暑さのなかで、本番前にスタミナ切れを起こさせるわけにはいかない。コロナ禍での五輪で、自分たちが担っている役割の大きさも感じる。「始まるまではネガティブな部分もフォーカスされたけど、開会式も大勢の方が見てくれた。スポーツの力は大きい。感動もあるし、(ネガティブな声を)覆す力もあると思う」。日本勢のメダル獲得というニュースを、霞ヶ関から届けるため、チーム一丸となり最善の準備を続ける。
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