<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 最終日◇12日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6680ヤード・パー72>
単独首位に立って最終日最終組でスタートした西郷真央だったが、ツアー初優勝、メジャー戴冠には手が届かず惜しくも2位に終わった。4バーディ・1ボギーと3つスコアを伸ばしたのだが、8バーディ・ノーボギーで8つスコアを伸ばした稲見萌寧に追いつくことはできず、女子プロNo.1の誉れをつかむことはできなかった。
「今日はティショットがラフに行ったり、セカンドショットも思うようにピンにつけることができず、なかなかバーディが獲れませんでした。気持ちは毎ショット切り替えることができていましたが、バーディにつなげることはできませんでした」と、西郷。
スタートから5番ホールまでピンに絡めるショットがなく、一番遠い距離を最初に打つパットが連続していた。微妙な距離のパーパットを打ちながら耐えるゴルフが続いていたのだが、バーディを奪った6番ホールではピンそば2メートルに寄せ、初めてグリーン上でゆっくりする時間をつくれた。このときに流れが変わるかに見えた。だが、優勝した稲見は淡々とスコアを伸ばし、それを上回る流れはつかめなかった。
「稲見さんも大山(志保)さんも決めていた1ピンほどの距離のパッティングが、私は決めることができませんでした。二人がパッティングを決めて波に乗るのを見て、『私も』と思ったけど乗り切ることができませんでした。優勝はできませんでしたが、今日の反省から課題を明確にして練習に励みます」
課題とは少し距離のあるパッティングもそうなのだが、この日に感じたのは番手間の距離が思い描いたとおりに打てなかったことだという。また、最終日だけ風向きが変わったのだが、そこにも上手く対応できなかった。
あと一歩で初優勝の栄光をメジャーの舞台でつかむことができた西郷だが、ここまでやれたのだ。普通に考えれば、満足感にひたっていてもおかしくない結果ではないかと思う。だが、「4日間、納得のいくゴルフができていたかといえば、特に最終日は納得できていません」と、決して満足していなかった。勝つことに貪欲な姿がそこにはあり、常に成長しようとする向上心が西郷にはある。栄光をつかむ日は、そう遠くないだろう。(文・河合昌浩)
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