<LPGAドライブオン選手権 最終日◇5日◇クラウン・コロニー・ゴルフ&カントリー・クラブ(米フロリダ州)◇6526ヤード・パー72>
レクシー・トンプソン(米国)が、10番でイーグルを奪うなど「65」をマーク。しかしトップを行くレオナ・マグワイア(アイルランド)には3打及ばず、2019年以来、3季ぶりとなるツアー勝利には届かなかった。
ツアー1の人気を誇るレクシーは、地元フロリダで大勢のファンに囲まれた。5打差の8位からスタートすると、5番、6番で連続バーディを奪い追撃ムードも高まる。そして迎えた10番パー4。2番アイアンで打ったティショットがフェアウェイをとらえると、「アゲンストの風で、ちょうどビットウィーンのクラブ。なので少し低めに打った」という残り111ヤードの2打目がピンの根元に落ち、そのままスピンでカップインした。
「ファンは大騒ぎ。気持ちよかった」というショット・イン・イーグルで勢いに乗ると、11番パー4では10メートル以上を沈めてバーディ。これでトップと1打差に迫った。13番はティが前に出て254ヤードと1オン可能なホールだが、「3番ウッドでは飛びすぎる…」とレイアップを選択。ここもバーディとし、会場のボルテージはさらに高まった。しかし16番パー4でボギーを打ち万事休す。ここで優勝は厳しくなった。
それでも489ヤードの最終18番パー5では、アゲンストの風のなか見事に2オン成功。ピン下4メートルのイーグルパットはわずかにカップ左にそれたが、バーディフィニッシュとして単独2位で大会を終えた。逆転は叶わなかったが、その表情は笑顔だ。
「とにかく終えられてよかった」とホッとする気持ちも大きい。「初日のラウンド中に背中を痛めて…、きょうは痛み止めを飲んでプレーした。プレーには影響はなかったけれど…。でもずっと痛かった」というのがその理由だ。そのなかで「65」をマークできたのは「今週はずっと風が強かったから、目の前に集中することだけを考えていた。とくにきょうはバーディが獲れるセッティング。どんどん獲っていくことだけと思った」から。そして「レオナは素晴らしいプレーだった」と最後は勝者を称えた。
アイルランド出身者として初の米ツアー勝利を挙げたマグワイアは27歳。26歳のレクシーとは「ジュニア時代の仲間」だいう。「ずっとパットがうまく素晴らしい選手。彼女の優勝は私もとてもうれしい」と喜んだ。
ツアー12勝目はお預けとなったレクシーは、3月のアジアシリーズ2連戦は欠場。ここから6週間のオフに入る。「12月はチャリティイベントにも出たしとても忙しかったから、これからが私のオフ。背中痛もあるからまずは1〜2週間休んで、それからトレーニングを開始する」。次戦は3月、西海岸シリーズの「JTBCクラシック」(3月24〜27日・米カリフォルニア州)に出場。翌週は「ザ・シェブロン選手権」(前ANAインスピレーション、3月31日〜4月3日・米カリフォルニア州)でメジャー勝利を目指していく。(文・武川玲子=米国在住)
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