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「地域の活性化」と「若手プロ育成」 24人のシード選手が出場した北九州オープンの意義【北九州OP】

<九州サーキット 第18回北九州オープンゴルフトーナメント 最終日◇20日◇小倉カンツリー倶楽部(福岡県)◇6888ヤード・パー72>
国内男子ツアーの開幕戦「東建ホームメイトカップ」の2週間前に、小倉カンツリー倶楽部を舞台に福岡県北九州市の風物詩「北九州オープン」が開催された。今年は昨季の賞金ランキング7位の堀川未来夢が同13位の比嘉一貴をプレーオフ5ホール目で下して、大会初優勝を遂げた。ツアー競技ではなく、2日間で行われるいわゆる地方オープンだが、レギュラーツアー並みのハイレベルな戦いが繰り広げられた。「北九州オープン」とはいったいどんな大会なのだろうか。
■クラウドファンディングで賞金の増額を実現
18回目を迎えた今年は、プロアマ合わせて152名が出場。予選会を勝ち上がったプロや地元アマチュアだけでなく、歴代賞金王の藤田寛之、小田孔明、宮里優作の3人をはじめ、時松隆光、大槻智春ら今季の国内男子ツアーの出場権を持つ24人のシード選手が名を連ねた。例年3000人以上のギャラリーを集めるが、今年はコロナ禍の影響で関係者らを含めて1000名を上限に開催された。
また、今年は初の試みとしてゴルフトーナメントでも珍しい賞金総額連動型クラウドファンディングを実施した。324万円5000円の支援が集まり、そのうち60パーセントを賞金総額に上乗せして当初の1000万円から1195万円、優勝賞金は当初の200万円から250万円に増額された。10パーセントは新型コロナウィルス感染拡大により影響を受けた子どもたちを支援する「子ども食堂ネットワーク北九州」を通じて子ども食堂に寄付と、地域貢献にも役立てている。
第4回大会から14回目の出場となった宮里優作は、「地域密着型のトーナメントですし、地域のお祭りとしてやっていただいています、地方創生を念頭においてやられていますし、実行委員の人たちは常に新しいトーナメントを模索しています」と大会趣旨に賛同し、試合に出場するだけでなく、大会運営にもアドバイスを送ることもある。宮里と同様の考えの選手も多く出場している。
■4つの名門コースを使って観光PRを目的に始まった
大会の始まりは、「青少年健全育成」と北九州のゴルフ・観光をPRした「地域の活性化」が目的。北九州市には小倉CCのほか、若松GC、門司GC、九州GC八幡Cと、政令指定都市では珍しい4つのゴルフ場を抱える。これは北九州市の財産ともいえる。しかも小倉、若松、門司は上田治設計、九州GC八幡Cは加藤俊輔設計と日本の名匠が作り上げた名門である。4コースとも北九州空港から30分圏内。新幹線が停車する小倉駅もある。東京や大阪から1泊して2ラウンドする旅もしやすい環境だ。
大会の発起人はかつての日本アマチャンピオンであり、世界アマの団体戦優勝メンバーで、日本を代表するトップアマの尾家清孝氏だ。地元の発展を目指した尾家氏の呼びかけにより、自ら大会実行委員長を務めている。大会は年ごとに4つのゴルフ場をローテーションで実施。ちなみに、NPO法人北九州ゴルフ振興協会をたちあげ、同振興協会経由なら北九州オープン開催コースのスタート予約を取れる仕組みも作った。
北九州オープンの特長の一つは、冠スポンサーがないことだ。第1回大会から事務局長を務める片山正之氏はその理由を話す。「ツアーのトーナメントもそうですが、冠スポンサー1つで試合ができたり、無くなったりします。僕らは18年続けてこられたのは、冠スポンサーを作らずに、いろんなところの力を借りてここまでやってこられました」。
選手への賞金を含めて多額の運営費用がかかるゴルフトーナメントは、冠スポンサーがつくのが通例。しかし北九州オープンは4つの会員の有志で構成される大会実行委員会が中心となって協賛社を集め、手作りで運営を行っている。
開催当初は赤字運営が続いていたが、回を重ねるごとに地域のお祭り的な存在になる。今では北九州市の企業を中心に300社以上の協賛を得ており、今年は「さらに支援の輪を広げていきたい」という理由でクラウドファンディングも実施した。
■九州出身のシード選手は13人 若手プロ育成が実っている
協賛社が増えた理由の一つが、ツアーで戦うシード選手が多く出場していることも大きい。歴代優勝者を見ると友利勝良や白潟英純、小田孔明、小田龍一、丸山大輔ら、当時のトップ選手が多く出場している。
毎年出場している宮里優作は「ジュニアの選手が試合形式でプロと一緒に回るというのはなかなかないと思います。刺激を受けてもらって、上を目指して欲しいというのもあります。自分も九州出身なので、九州の若手が育ってくれたらいいなと思っています」と、観光PRだけでなく、九州の若手プロ育成にもつながっている。
前選手会長でツアー通算3勝を挙げる時松隆光は、中学時代からこの大会に出場している。「小さい時から出させてもらっていて、当時(小田)孔明さんや(宮里)優作さん、小田龍一さんとかテレビに出ている人と回らせていただきました。横尾要さんにはプレーが遅いとアドバイスをいただいたこともあります。ゴルフを含めて、いろいろ教えてもらった大会です」。時松は宮里のいうように刺激を受けて育った一人である。
九州には「北九州オープン」をはじめ、九州サーキットとして多くのシード選手が出場する大会が数試合ある。今年は5試合が予定されている。「ジュニア時代にトッププロの方と回らわせていただくと、プロになったときにもツアーの環境にもなじみやすいです」と時松。ツアーで活躍するために必要な要素を吸収したり、先輩プロと親交を持てることが大きいという。
実際、ここ数年九州勢の20代選手の台頭は目覚ましい。日本オープン2勝の稲森佑貴をはじめ、秋吉翔太、出水田大二郎、香妻陣一朗、池村寛世らがツアー優勝を遂げており、昨季は、古川雄大、清水大成の2人が初シードを獲得。今季は沖縄を含めて九州勢のシード選手は13人にものぼる。
大会が回を重ねるごとに国内外から北九州を訪れるゴルファーも、ツアーで活躍する選手も増えている。「将来的にはツアーのトーナメントの1つになればいいのですが、なかなか難しいと感じています。デジタルの力を使ってもっと画期的なことをやっていきたい。そして、いろいろな取り組みをしてゴルフ界が発展してくれたらいいなと思っています」と、大会を支ええる片山事務局長。今年はインターネットを使ったライブ中継の中で投げ銭システムを取り入れ、弾道計測器「トラックマン」を導入して選手のスイングデータを画面表示して視聴者を楽しませた。来年に向けて新たな試みを画策しているようだ。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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