今回は、テーラーメイド M1 460&M2
「ゴルフパートナー」で働く、クラブオタクの藤川清幸が、ゴルファーのクラブ選びをサポートするべく、徹底試打レポート。 どれが自分に合っているのか、悩めるクラブの見極め方を解説。
昨年、ツアー投入と同時にプロの優勝が相次ぎ、発売前から話題になったテーラーメイド『M1 460』ドライバー。カーボン素材のクラウン部と幅広い弾道調整が可能になった「Tトラックシステム」など、斬新な機能を盛り込んだ魅力のあるクラブだ。さらに3月には寛容性に優れた『M2』ドライバーを発売。すぐに使用するプロもいるなど、『M1』同様に話題となっている。どちらも飛距離性能が高く、ツアーの使用率が高いモデルだ。
調整機能つきで、求める弾道を生み出す『M1 460』ドライバーと、すぐにも最大飛距離が得られるという『M2』ドライバー。構えたときの見た目はそっくりな兄弟モデルの相違点とは?
両モデルとも特徴のある「グラファイト・コンポジット・クラウン」により、斬新なデザインになっています。同じような顔つきに見えますが、『M2』のほうが、フェースアングルがややフックになっていて、つかまりを補う効果があります。テーラーメイドらしいスッキリした形状で、違和感なく構えることができます。
『M2』のほうがややシャローに感じますが、形状は非常に似ています。どちらも、フェース面に厚みがあり低重心になっているため、スピン量の少ない強い球質がオートマチックに出るように設計されています。『M1 460』は飛び性能に優れる反面、非力でボールが上がりにくく、つかまらない人には手強い特性になっています。
弾道が高めに飛び出して、ほどよい低スピンになりやすいので、飛びの性能がかなり高いドライバーです。ヘッドの重さを感じるモデルで、パワーのない人だと振りきれないこともありそうです。加えて重心特性も球が左に行きにくく、フックのミスを防ぎたいゴルファー向けです。球が上がりにくいと思ったら、ロフトアップしましょう。
『M1 460』同様、高弾道、低スピンの飛ばし性能が高いドライバーです。ヘッドの重さは標準的で、『M1 460』に比べると自分で操作する感覚が出しやすいですね。ボールのつかまりがよく、スライスが持ち球の僕でも強い球になります。打感がいいのも印象的で、過去のテーラーメイドの中でも1、2を争うほどの感触の良さです。
選び方のココがポイント
『M1 460』と『M2』の最も大きな違いは、ヘッド重量です。『M1 460』は204グラム前後あり、市場でも最も重いヘッドの一つとなっています。『M2』はそれよりも10グラム程度軽く、一般的なヘッド重量です。ヘッドが重いと飛ばしのパワーが生まれやすい反面、パワーのない人は振りきれなくなる場合が多く、結果的に弾道が不安定になるのです。『M1 460』を使いこなすなら、ヘッドスピードの速さが必要になりますね。
藤川店長のヘッドスピードはドライバーで42m/s。試打結果は5球打った平均値。
計測には弾道解析器「GC2」を使用。
持ち球がフェード系でヘッドスピードも平均的な僕であれば、ボールがつかまって飛ばせる『M2』がベストマッチです。シャフトも自分の好みに合わせて、幅広く選択できます。『M1 460』を使うなら、ヘッドスピードが速く、どちらかと言えばドロー系のゴルファーが向いています。シャフトは短めで、先端部分が硬めのシャフトにすると、より扱いやすくなるでしょう。どちらも、飛距離性能がとても高いドライバーです。