<アムンディ エビアン・チャンピオンシップ 事前情報◇20日◇エビアン・リゾートGC(フランス)◇6527ヤード・パー71>
日本のエースに歓喜の瞬間は訪れるのか。畑岡奈紗は6月の「KPMG全米プロゴルフ選手権」で5位に入ったあと一時帰国。力を蓄え、技術面も磨き、今度は欧州連戦のためフランスに入った。
3週間のオフのあいだは家で「ほとんど休養。練習もしっかりできていいオフだった」と充実感がにじむ。家では愛犬2匹と戯れ、振り返るだけでも表情がほころぶ。「毎日一緒に寝ていました。家の中でもうしろをくっついてくるのでかわいい」と、のろけ話は止まらない。そんな癒やしの時間もすぐに過ぎ、ここからはメジャー2つを含む3連戦で結果を残す構えだ。
とはいえ、気負いもプレッシャーもない。「何年か前まではメジャーだからと、自分では同じことをしているつもりでもうまくいかなかった」。悲願成就に向けて気持ちの焦りがスコアにも現れたが、いまでは意識することも「ないですね、ぜんぜん(笑)」と、ひとつの試合として特別なことは何も考えていない。
今年4月には「DIOインプラントLAオープン」で米ツアー通算6勝目を果たした。その後は優勝争いに絡めずにいるが、今週、そして再来週の全英に向けては自然体で挑んでいく。
初出場の18年には16位タイに入ったが、19年は不振に陥り予選落ち。「あんまり覚えていない」と、悪いイメージはすでにあたまから消えている。それだけに、今回はフレッシュな気持ちで戦う気だ。
「グリーンが、山から湖に向かって速いので、そこは気をつけないといけない」と戦略、注意点はしっかりと頭にたたき込んだ。連日30度を大きく上回る気温には日傘と日蔭を有効活用し、しっかりとエネルギーを蓄える。そして向かうは、悲願のメジャー初優勝。何度も片手をかけた栄光をつかむまで。フランスの青空と晴れ晴れとしたゴルフで、念願のメジャー優勝を見据える。(文・高桑均)
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