今回は、僕らにもアスリートアイアンって実はカンタンだった!!
ALBAプレゼンツ、話題のクラブを多角的に検証「ギア総研」は、毎回違う角度でクラブを徹底試打ちレポート。どれが自分に合っているのか、悩めるクラブの見極め方を解説。
男子プロなどが使用するプロ好みのアスリートアイアンは、小型ヘッドで顔もシャープな形状だ。カッコいいけどヘッドスピード40m/sの僕らにも使えるのだろうか?そこでドライバーHS40m/sで想定した7番のHSで人気モデルを試打したが、驚きの結果が…
測定・試打 腕利きのギア賢人 山崎康寛さん
東京都練馬区石神井公園にゴルフ工房スタジオCGAを構える腕利きのギア職人。妥協なきクラブ作りを信条としており、トップアマからプロまで絶大な信頼を受ける。HSは48~55m/s。
2つのアスリートアイアン でも構造が全然違うね
ここではツアープロなどに人気のある「ツアーB」アイアンの2モデルをドライバーHS40m/sの想定で試打してみた。
すべて軟鉄素材で仕上げたモデル。重心深度や重心高さは標準的で、打感がソフトで最適スピンで飛ばすタイプ。「こちらは軟鉄鍛造で顔もシャープ。見た目より球が上がりやすくてつかまりやすく、打感もソフトですよ」(山崎)
フェースは高反発素材、ボディは軟鉄素材で深いキャビティ。深重心設計でソール幅もやや広め。「顔は本格派でも重心深度が深く、インパクトでロフトが寝ることで打ち出しが高くなり、キャリーが稼げます」(山崎)
一昔前に比べると、今どきのアスリートモデルはキャビティタイプが増え、随分と低重心化や深重心化が図られているという。今回の試打した「ツアーB」の2モデルでも十分に球がつかまり、打ち出しが高くなる測定結果となった。
「今どきアスリート向けアイアンなら、総合力が高く、ドライバーのヘッドスピードが40m/s前後の人でも十分に打ちこなせるはずです。ただし、アスリートモデルの中でも重心の高さが低いものと標準的なものに分かれています。好みやスイングタイプで合うモデルが変わってくるので、そこは注意してほしいですね」(山崎)
GC2で弾道測定
インドアやアウトドアでも簡単に弾道測定できるGC2で数値を測定。
ドライバーHS40m/sを想定して、7番でHS30m/sで試打。5球の平均値を測定
人気のアスリートモデルを打ち比べ
次はドライバーHS40m/sのアマチュアを想定して人気アスリートモデルの7番アイアンをHS30m/sで打ち比べてみた。
「重心距離が長めに設定されており、トゥ側に当ってもミスヒットに強い。やさしさがあり球も十分に上がる。軽量スチール使用でも球の強さをキープできる」(山崎)
「ロフトが7番で32度だが、スピン量が少なく球が強いタイプ。弾道が低めなので、ダイナミックゴールドでなくモーダスなどを使用して打ち出しを確保するのがオススメ」(山崎)
「打感が軟らかめでさすがMPシリーズ。球をコントロールしやすくミスがはっきりわかるタイプ。球もロフトがあるぶん、上がりやすくスピンがかかる」(山崎)
「一番高さが出やすくてボール初速も高い。スピン量が少なくてミスヒットの強さもある。一番やさしいタイプだろう。顔もそれほど大きく感じない形状をしている」(山崎)
ヘッド軌道が鋭角なスイングには浅重心タイプ、緩やかなスイングには深重心タイプが合いやすい
ツアーB X-CBPのように重心深度が深いと、インパクト時にフェースが上を向いて弾道が高くなる
HS30m/s前後で7番アイアンを試打!
ドライバーのヘッドスピード40m/sを想定し、山崎にはHS30m/s前後ですべてのモデルの7番アイアンを試打してもらった。普段ではアベレージゴルファーが敬遠しそうなアスリートモデルでも、十分打ちこなせる結果となった。
「HS40m/sの人でも、ダイナミックゴールドなどでなくNSプロゼロスなど軽量スチールに変えれば、アスリートモデルでも十分に使えます。さらにヘッド軌道が鋭角な人はキャビティバックよりもアスリートタイプが、ヘッド軌道が緩やかな人はハーフキャビティタイプが合うケースもあるなど、ヘッドスピードだけで合う合わないは決まらないので、よく試打して決めてください」(山崎)