<WGC-ブリヂストン招待 2日目◇3日◇ファイアーストーンCC(7,400ヤード・パー70)>
2週前の海外メジャー第3戦「全英オープン」では惜敗に終わり、まだ、選手もまばらな月曜日から3時間以上の特打を敢行。今大会に並々ならぬ意気込みを見せているローリー・マキロイ(北アイルランド)が、2日間を終えてトータル8アンダー・6位タイの好位置につけている。
【写真】マキロイは月曜日から特打ち敢行、ところでこれは何やってるの?
とはいっても、ここまでの36ホールで安定したゴルフができているとはいいがたい。フェアウェイキープ率は28.57%とティショットは曲がり、ミスがないわけではない。それでもこの順位につけているのは、ストロークスゲインドパッティング(パッティングのスコアの貢献度を示す指数)1.551というパッティングとともに、悪い流れを断ち切れているところにある。
例えばこの日、10番では残り102ヤードのウェッジショットがグリーンを大きくオーバー。テレビカメラの手前まで届くミスショットをしたが、次の11番では96ヤードのウェッジショットをピンにピタリ。このバーディパットは決まらなかったが、ウェッジショットの負の連鎖を断ち切った。
さらに、17番ではティショットを大きく右に曲げると、セカンドショットはグリーンに届かず手前のバンカーへ。ミスショットが続いたが、このバンカーから当たり前のようにチップインバーディ。一気に流れを変えると、続く最終18番でのバーディフィニッシュにつなげた。
一方で同組の松山英樹は、その“流れ”に苦しんだ。ダブルボギーとなった7番パー3では、ティショットを左のバンカーに入れるとアプローチは約15メートルオーバー。2パットでボギーとして切り抜けたいところだったが、1メートル足らずのボギーパットを決められず。決して簡単なラインではなかったが、流れという意味では痛恨の1打となった。
マキロイは試合後、開口一番で「上がり2ホールは冒険のようだった。17番ティに立ったときはこのまま(この日)1アンダーで終了したくない、そう感じていた。それが上がり2ホールで2つのバーディを獲れたことは、トップとの差を縮める意味でもとても素晴らしいことだった」と17番からを振り返る。それだけあすに向けても大きな2ホールだった。
「チャンスはある。3打差はいい位置だと思っている」と気を引き締めたマキロイ。2014年以来となる大会2勝目を狙う男は、自らの手で流れを引き寄せつつある。(文・秋田義和)
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