<日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ 3日目◇6日◇サミットゴルフクラブ(7018ヤード・パー72)>
今季初優勝をメジャーの舞台で決める!トップタイから出た米山剛が、7バーディ・1ボギーの「66」をマーク。2位につける鈴木亨に2打差をつけ、トータル15アンダーの単独首位で最終日を迎える。
米山剛のドライバースイング【連続写真】
「でき過ぎです。昨日も今日もヤバイくらい入っていますからね」。そう言うと笑顔でこの日のラウンドを振り返った。3番、4番の連続バーディで幸先のいいスタートを切った米山。8番でこの日唯一となるボギーを喫したが、「風が吹いている中で、とてもショットが安定していた」という後半に入ると、さらに勢いが増してくる。「風に影響されないように低めの球で打って。手前から転がせるようなところは、脚が使えたようなショットを打てていたのが良かった」と、12番からの3連続など5つのバーディを奪った。
特に「会心のショット」と振り返ったのが18番パー5のティショットだった。渾身の力で振り抜いたショットはバンカー方面に向かって一直線。「これは入ってしまったな…」と思った一打だったが、グングンと距離を伸ばしていく。最終的にはバンカーを越えフェアウェイにポトリと落ちた。「これには驚いた」と話す278ヤードのビッグドライブを見せた米山は、この後見事2オンに成功。きっちりとバーディを奪い、単独トップでホールアウトを迎えた。
ラウンド中には今季すでに5勝を挙げ、この日同組で回ったプラヤド・マークセン(タイ)のパワーに驚かされる場面もあった。16番パー3のティショットで、米山は8番アイアン、同じ組の柳沢伸祐は9番アイアンを選択。そんななかPWを握ったマークセンのショットが、ピンを大きく越えるシーンを目にしたのだ。
これに米山と柳沢は「なんでだ?!」と仰天。「伸ちゃん(柳沢)も飛ぶけど、マークセンの飛距離は凄いですね。俺だけ1人30ヤード後ろに置いていかれている」と距離で圧倒されていることを、しっかりと認めた。しかしそのうえで、「スタート前に力むのはやめようと思った。どうせ(飛距離では)勝てないから。だから、真っ直ぐ飛ばすことを意識しながら」とプレー。これが功を奏し、最高の位置で最終日を迎えることができた。
明日の最終組は米山、室田淳、鈴木亨というメンバーで回るが、やることは今日と何も変わらない。「亨も飛びますけど、無理はしないで、自分のペースでやります」。自分のゴルフを貫いたその先に、栄光のメジャータイトルが待っている。
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