<伊藤園レディスゴルフトーナメント 事前情報◇8日◇グレートアイランド倶楽部・千葉県(6741ヤード・パー72)>
今季3勝と好調のシーズンを送る成田美寿々が、“お得意の”地元・千葉の大会で目標達成に近づく活躍を誓った。
「ここも好きなコースなので、初日から積極的に行きたいと思います!」。こう力強く宣言した成田は、練習ラウンド、プロアマ出場でコースの感触を確かめ、本番に向かう。
今季挙げた3勝のうち、6月の「アース・モンダミンカップ」、10月の「富士通レディース」は自身の出身地でもある千葉での大会。今季の女子ツアーでは、ここまで4大会(ニチレイレディス、アース・モンダミンカップ、日本女子オープン、富士通レディース)を千葉で実施。つまりその勝率は5割と、脅威の成績を残している。
要因を聞くと、「千葉の大会はファンの方がいつもの何倍も来てくれて、テンションを上げてくれる。それは大きいですね」と熱烈応援団の存在を口にした。富士通−では、背中に“成田一族”と書かれた白のポロシャツで揃えたファンの一団も話題になったが、今回もその声援を背にプレーする。
さらに刺激になるできごとも。成田は、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの大ファン。特に同球団の中村晃外野手とは、一緒にゴルフをするなど親交が深い。先日、そのソフトバンクは、広島東洋カープとの日本シリーズを制し2年連続の日本一に輝いた。「試合(日本シリーズ)は見ていました。晃さんもいい所で活躍していたし。決して派手ではなく、職人といえる仕事ぶりや、練習量を聞くと頭が下がる思い」と大きな影響を受ける存在。それだけに野球界から届いた朗報も力に変えていく。
今季開幕前に『賞金1億円超』と『年間5勝』を目標に掲げた成田。現在賞金約9896万円で、1つ目の目標はクリア寸前。年間5勝には、あと2つの勝ち星が必要となる。現在賞金ランクは4位。すでに女王戴冠の目は絶たれたが、まだモチベーションとなる材料は残っている。
「優勝争いに加われるように。17番、18番(ホール)をいかに怖がらずに攻められるかが攻略のポイント。今週とリコー(での優勝)を狙ってやっていきたい」。残る3試合で2勝という“高いハードル”を超えるため、様々な力を得た成田が三度(みたび)千葉で躍動する。(文・間宮輝憲)
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