2018年も多くのドラマが生まれた国内男子ツアー。今となっては忘れている大会や1打を、選手のコメントとともにひと月ごとにプレーバック!今回は9月を振り返ります。
池田勇太は“日本のDJ”!伸び続ける飛距離の秘密は180°回る下半身【スイング連続写真】
シーズンも後半戦に突入した9月。ツアー最高の賞金がかかる「ISPSハンダマッチプレー選手権」の3回戦から決勝が行われた。
優勝賞金5200万円をかけた、一騎打ちの熱いバトルが見どころの同大会。昨年覇者の片山晋呉は、シード枠で3回戦から乗り込むも堀川未来夢に敗れた。準々決勝では、池田勇太VS木下裕太による千葉県出身の「ユウタ」対決が話題に。この対決は池田が制したが、決勝にコマを進めたのは今平周吾と、タイのタンヤゴーン・クロンパ。2&1で今平を制して、「優勝できて本当にうれしい」とツアー初優勝を喜んだ。高額賞金を手に、クロンパは賞金ランキングで一気に2位へジャンプアップ。日本ツアーに参戦して5年目で、節目の大会となった。
13日からは北海道で「ANAオープン」が開幕される予定となっていたが、9月6日に北海道を襲った地震の影響で中止に。これに伴ってテレビ放送では特番が組まれ、池田勇太と石川遼が急遽テレビに生出演。池田は北海道から、石川は都内の放送局から北海道にエールを送った。
翌週には、アジアンツアーとの共同主管大会「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」が開幕した。8月末に熱中症にかかり「フジサンケイクラシック」を欠場していた石川も復帰。約4週間ぶりとなるファンの前でのプレーとなったが、調子が振るわず88位タイで予選落ちに終わった。
アジアンツアーの強豪が参戦する中で強さを見せたのが池田だった。ツアー通算19勝のうち9月以降の試合が12試合と、シーズン後半に好成績を残してきたが、今大会でも3日目に単独首位に躍り出ると、最終日はほぼ独走状態。そのまま後続に追いつかれることなく、「今日はラクに勝たせてほしかったね」と涼しい顔で6打差をつけて圧勝を決めた。この優勝で、池田はツアー20勝を達成。32歳275日での到達は史上3番目の年少記録となった。
米ツアーで初優勝を挙げた小平智が、2カ月ぶりに日本のファンの前に登場したのが「トップ杯東海クラシック」。前年覇者として7月以来のツアー参戦となった。加えて、永久シードでツアー通算94勝のジャンボこと尾崎将司も約4カ月ぶりにツアー出場。注目選手が顔をそろえ、大会に華を添えた。開幕すると、「64」のロケットスタートで単独首位に立ったのが片山晋呉。2日目もトップを維持したが、アンジェロ・キュー(フィリピン)が順調にスコアを伸ばしてじわじわ浮上した。首位と1打差で迎えた最終日は、大会で最高難易度の16番パー3でバーディを奪って後続を振り切って勝利。日本ツアーに参戦4年目で、ツアー初優勝を挙げた。
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