<ダイキンオーキッドレディス 初日◇7日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6514ヤード・パー72>
7日(木)に開幕した「ダイキンオーキッドレディス」で、2アンダー・2位タイと好発進を決めた大里桃子。それでも「後半はバーディチャンスを何度も外してしまったので、もうちょっとスコアを出せたかな」と話すとおり、満足はしていない。逆に言えばそれだけショットが良かった裏返しでもある。
【最新スイング動画】大里桃子の2019年ドライバーショット
そのショットは、オフに取り組んだスイング調整がうまくいったことで生み出された。去年まで悩んでいたのが、ダウンスイングの際に左腰が後ろに引けてしまう、いわゆる“へっぴり腰”。特に終盤戦は疲れもあって腰のキレが悪くなり悪化。こうなると、せっかくトップで溜めたパワーがほどけてしまい、安定感も力も無くなってしまう。大里の場合は特に左へのミスが多かった。
そこで行ったのが、女子ツアーの“飛んで曲がらない”選手のスイング動画や連続写真を見ること。どうやって腰を回しているのか、腰以外の部分はどういう動きになっているのかをつぶさにチェックした。特に参考にしたのが比嘉真美子、松田鈴英、小祝さくらのスイングだという。そこで腰が引けないための2つのポイントを見つけた。
「私はインパクトの時に右足が曲がっていて、地面を蹴ることができていなかったんです。だから、右足に体重が残っていて、結果腰が引けるという悪循環でした。そこでインパクトの時に右足でしっかりと地面を蹴って、極力ヒザを伸ばすようにしました。また、改めて左の股関節にしっかりと体重を乗せるように意識しました」
右足で地面を蹴る、左足に体重を乗せる。基本的なことのようだが、切り返すときの意識を腰以外の部分に持って行ったのは効果てきめんだった。「修正したことで左へのミスが少なくなったと思います」と開幕戦から手応えを感じるほどに成長した。
昨季は8月の「CAT Ladies」で初優勝を挙げたものの、その後も5週連続予選落ちが続いた大里。「優勝はできたけど、まぐれみたいな意識でしたので自分の実力を噛みしめていました。自分はまだまだだという感じでした」と悔しさも噛みしめるフル参戦初年度だった。
だが、今年は違う。「まずは確実にシードを獲れるように。そして2勝目を目指して頑張りたい」。真価が問われる2年目のシーズン。気持ちの面でも腰が引けることなく、次なる勝利へと突き進む。(文・秋田義和)
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