<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 初日◇16日◇軽井沢72ゴルフ 北コース(長野県)◇6,705ヤード・パー72>
8アンダーで単独トップに立った濱田茉優、その濱田と1打差の2位につけたアン・ソンジュ(韓国)に続き、6アンダー・3位タイ発進を決めたのがアマチュアの大田紗羅。本大会に出場する安田祐香らと同じく、2000年生まれのいわゆる“プラチナ世代”だ。
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福島県いわき市出身。プロトーナメントにも何度か出場しており、今年の「ヨネックスレディス」では7位タイの成績をおさめている。169cmの長身を生かし、得意クラブは飛距離250ヤードのドライバー。初日のフェアウェイキープ率は14ホール中13ホールで2位につけるなど、堂々としたプレーでプロを圧倒した。「プロテストのコースとは全然感じが違うと思いますが、どんなコースでも自分なりに攻略できるようにマネジメントしています」。この日は5577人という大ギャラリーがつめかけたが、観客が多い方が楽しめるという芯の強さも持ち合わせている。
ホールアウト後に話してみると、いたって物腰は柔らか。今後はプロテストが控えているが、「狭き門なので、“宝くじ”が当たったら良いなと思っています(笑)」と、おっとりと笑う。しかし、実は苦労人。2011年の東日本大震災で被災、父の茂さんが自営業を営む事務所は流され、自宅も浸水した。「それでもゴルフを続けたいと言ってくれたのが励みだった」(茂さん)。この日キャディを務めたのは、妹の麗香さん。1歳上の姉と同じくゴルフの道に進み、今はティーチングプロを目指している。ラウンド中は2人で楽しそうに話す姿が印象的だった。
紗羅という名前は、世界で通用するようにとつけられた。「プラチナ世代と言ってもらっていますが、黄金世代がすごすぎて」と苦笑いをもらしたが、いずれ世界に羽ばたくことを目指してキャリアを積んでいく。(文・谷口愛純)
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