<コスモヘルスカップ シニアトーナメント2020 最終日◇14日◇越生ゴルフクラブ(埼玉県)◇6922ヤード・パー72>
「今はゴルフが気持ちよくてね」
超気持ちいい〜 水巻善典を救ったハードアイアン【写真】
逆転Vでシニアツアー3勝目を飾った水巻善典(62歳)が、優勝後に何度も発したフレーズだ。
「今年は日本シニアオープン(17位タイ)に向けて調整をしてきた。日本シニアオープンは入れ込みすぎたけれど、その調子が続いている。とにかく、今はゴルフが気持ちいい」
日本シニアオープンに向けて所属の鳴尾GCで練習を積んでいたときのこと。打ち上げの200ヤード少しのパー3で水巻が悩んだ。
「7番ウッドだと飛ばないし、5番ウッドだと縦の距離の誤差が大きい。それまでハーフキャビティのアイアンを使っていたんだけれど、試しに4年ほど前に手に入れたミズノプロのマッスルバックを使ったら、球が上がって飛んだんだよね」
ハードなアイアンだけにパワーがないと使いこなすのが難しいといわれるが、
「楽なクラブ、飛ぶクラブを使っているうちに、自分が何をしたいのか分からなくなっていた。そうなるとショートアイアンですら保険をかけてしまう。調子が上がってきたときにマッスルバックがフィットしたというタイミングもあったけれど、自分のイメージどおりに球が飛ぶ、打感がいい、クラブが振れるというのが、こんなに楽しいものだと思い出すきっかけになった」
日本シニアオープンでは直前だったこともあり使用しなかったが、続く10月21〜22日の「日本プロゴルフグランドシニア選手権大会ユニテックスカップ2020」で投入したところ、やはりゴルフをしていて楽しい。そして、今回のコスモヘルスカップで優勝に結びつけたとなれば、本人も“鬼に金棒”とばかり滑らかなコメントが続く。
「グランドシニアでボールの回転が見えてうれしくて。ボクはコントロールしたいタイプだし、縦の距離が合って気持ちいいからピンを狙えるんだよね。このアイアンを使いこなすには結構頑張らないといけないうえに、年齢からみれば先がない。だから、気持ちいいゴルフをやったほうがいいに決まっている」
残るシニアツアーで正式にスケジュールが出ているのは、11月27〜29日の「いわさき白露シニアゴルフトーナメント」(鹿児島県・いぶすきゴルフクラブ開聞コース)と、12月4〜5日の「金秀シニア 沖縄オープンゴルフトーナメント2020」(沖縄県・かねひで喜瀬カントリークラブ)。両舞台とも相性は悪くないというだけに、62歳の快進撃が見られるかもしれない。
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