<ダンロップフェニックス 事前情報◇18日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7027ヤード・パー71>
石川遼がショットを放つ前にルーティンで行っているシャドースイング。下半身はインパクトの形を作りつつ。でも手元とクラブは大きく後ろにある。一見して振り遅れの悪い形にも見えるが、ここに現在、今年から田中剛コーチをつけて取り組んでいるスイングのポイントがある。
「もともと(プロデビュー時の)2008年や09年のとき腰を回りすぎなくらい腰を回していたんです。でも途中で腰を痛めて、腰を止めるスイング改造に着手して、そこからかなりスイングプレーンも崩れてきて、ドライバーが非常に悪くなった」
そこでいまは「腰を動かす、腰を回してくっていうことを大事にしている」。振り遅れの形に見えるのは左へのミスを消すためだ。
「まずはコーチと左のミスを徹底的に減らすことをやり続けている。(いまは)右のミスが多いですけど、右のミスはある意味OKとして最初の1年は取り組んでいこうという感じです」と長期的な視野で新しいスイング改造に取り組んでいる。
振り遅れれば、当然ボールは右に飛び出しやすくなる。それでも焦らずじっくりというのが現在のスタンスだ。最終的には、「左に行きにくいドローボール」をすべてのクラブで目指している。
極端な振り遅れの形をイメージしておけば、「最後のインパクトのところで思いっ切りアームローテーションを使っていっても左に行かない。ここから右の肩でボールをつかまえていく。肩で(フェースを)閉じてくるイメージはあります。マキロイみたいな感じかもしれない」と石川はいう。ローリー・マキロイ(北アイルランド)は肩でフェースを閉じるようにしてドローを打つ。飛距離が出るのに曲がらない1つの理想形だ。石川の目には目指すべき場所がしっかり見えている。(文・下村耕平)
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