<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 初日◇26日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6,543ヤード・パー72>
今年10月の「日本女子オープン」を制した原英莉花が、今年2つ目のメジャータイトル獲得へ好発進を切った。1イーグル・5バーディ・2ボギーの5アンダーを記録。2位の渋野日向子に1打差の単独トップに立った。
ド派手なプレーで、序盤からアドバンテージを取った。長めの582ヤードに設定されている、2番パー5でのことだ。ピンまで残り110ヤードの3打目でピッチングウェッジを握ると、このショットがグリーンで2バウンドしてそのままカップイン。これが「いい流れでプレーできました」となり、その後のバーディラッシュの足掛かりとなった。
前半を2アンダーとすると、後半は3バーディでボギーなしというラウンド。スコアだけみると手応え十分の1日だったようにも思えるが、本人はアイアンショットへの反省も口にした。パーオン率は18ホール中9ホールの50%。「なかなかパーオンせず、アプローチでしのいだ1日。難しい場所に外してしまう場面も何度かありました。そのなかで集中を切らさずプレーできたのはよかったですね」。粘り強くパーを拾ったのが、このスコアの大きな要因だった。
大会中止が続いた今季、ここが唯一のコーライグリーンでの試合となる。さらにグリーン周りにはティフトン芝が敷かれ、それらが選手を苦しめるのが宮崎CCの特徴ともいえる。それを踏まえて開幕前からアプローチ練習を入念に繰り返し、それが実った。「ライによって、どういう球が出るかというのをしっかり頭に入れ、バリエーションを持てたことが強みになりました」と、2日目以降に向けてもこれは自信となる。
さらに22回を記録したパット数も、スコアメイクの支えに。「ラインはキャディさんと相談しながら、外れても悔いがないようにしっかりヒットすることを意識して打ちました」。終盤の16番で15メートルを沈めて奪ったバーディはもちろんだが、最終18番で5メートルのパーパットをねじ込んで耐えたきったことも大きかった。
まだ初日を終えたばかりではあるが、“日本一”の称号に続き、今年の“ツアーチャンピオン”の肩書きを得るチャンスも到来した。「練習ラウンドから、このコースはすごく好感触でした。メジャータイトルという気持ちは大きいですし、気合も入っていますが、そのコースへのイメージを崩さずプレーできれば、またいいところで戦えるかなと思います」。まずは“対コース”、そして“対自分”。その先にビッグタイトル獲得のチャンスが待っている。(文・間宮輝憲)
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