<楽天スーパーレディース 2日目◇30日◇東急グランドオークゴルフクラブ(兵庫県) ◇6568ヤード・パー72>
アスファルトの上では気温が40度にもなった猛暑の中で行われている「楽天スーパーレディース」2日目。立っているだけでつらくなるような暑さのなかでも、スコアを伸ばす選手が続出。首位は13アンダー、予選通過の70位タイは1アンダーというバーディ合戦の高レベルな戦いが繰り広げられた。
そのなかでもしっかり攻めるゴルフで目を引いたのは、プラチナ世代の吉田優利だ。初日7アンダーのトップタイから順位は1つ下げて2位に甘んじたが、プロ入り初のイーグル1つに4つのバーディを獲得。終わってみればボギー1つで5アンダーフィニッシュ。2日間トータルは12アンダーだ。
「きのうに引き続いてショットもパットも安定していました。いいプレーができたと思います」と吉田はこの日のプレーを振り返った。
吉田は2021年のトップ10フィニッシュは4回、賞金ランキングは現在33位。来季のシード権獲得を視野に入れてまずまずの状態ではあるが、「ショットについては常にテーマがある状態です」と、吉田を指導するコーチの辻村明志氏は話す。これは厳しい評価に思えるが、裏を返せばポテンシャルはまだまだ高く、現状に満足していないということだ。
今の吉田の現状と課題を聞くと、「インサイドから入るクラブさばきには上手さがあります。課題は、ハーフウェイダウンの左足のポジション」と辻村氏。つまり左足、いや左ヒザをいかに閉じた状態でインパクトを迎えられるかということ。吉田は腰が鋭く速く回転してインパクトを迎え、飛距離を稼ぐスイング。それだけに切り返しで左腰が引けたり流れてしまうことがあるのだという。そして辻村氏は、「腰とクラブの回転スピードを合わせることが重要です」と続けた。
今週、この課題を吉田はクリアしているのだろう。それは成績に表れている。では、あすの最終日、心配があるとすれば何だろう? それはパッティングかもしれない。「自分のイメージとラインの組み合わせが合わなかったパッティングが初日よりもきょうのほうが多かったかなと思います」と吉田がいうように、バーディチャンスでひと筋カップを外すシーンが初日から何度も見られた。だが、吉田の平均パット数(パーオンホール)はツアー2位の1.7694。あすは必ず修正してくるに違いない。
さて、あすの最終日は最終組を今季好調の高橋彩華と爆発力のある西郷真央と回るが、3人とも狙うのは初優勝。この初優勝争いを制するのは誰か? 興味は尽きない。
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