9日、欧州男子ツアーは2022年シーズンのスケジュールとともに、ツアー名が“DPワールドツアー”となることも発表した。
“DPワールド”とはアラブ首長国連邦のドバイに本拠地を置く政府系の港湾管理会社。同社は欧州ツアーのタイトルスポンサーとなり、シーズンの賞金総額は2億ドル(約228億円)で47大会が27カ国で開催される。
初戦となるのは21年11月25〜28日に南アフリカ・ヨハネスブルグで開催される「ヨハネスブルグオープン」。これを皮切りに年内に南アフリカで3大会、年明けは1月20〜23日に「アブダビHSBC選手権」、27〜30日に「SLYNC.IOドバイ・デザート・クラシック」、そして2月3〜6日は「ラス・アル・カイマー選手権」と、3大会はアラブ首長国連邦が舞台となる。
注目はアジア開催で4月21〜24日は日本開催と記されたこと。コースなど詳細は発表されていないが、前週の4月14〜17日は韓国開催で、男子の海外メジャー第1戦となる「マスターズ」明けの2週間は韓国、日本で欧州ツアーが行われることになる。
そのほか米国、ベルギー、スウェーデン、フランス、イタリア、スペイン、アイルランド、イングランドと世界を渡り、22年11月17〜20日に「DPワールド・ツアー選手権」で最終戦を迎える。
7月7〜10日に「ジェネシス・スコットランドオープン」、同週に「バーバゾル選手権」(米ケンタッキー州)、7月14〜17日の「全英オープン」と同週の「バラクーダ選手権」(米カリフォルニア州)は、初の米PGAツアーとの共催3大会が行われる。
「この発表は欧州ツアーにとって歴史的なこと」と会見に臨んだ欧州ツアーのキース・ペリー会長。「DPワールドツアーはグローバルゴルフへの新しい時代に向かって行くもの。選手、キャディ、ゴルフファンやパートナー、ゴルフに関わるすべての人々にとって有益なものになる」と話した。
欧州ツアーで年間賞金総額が2億ドル(約228億円)を突破するのは史上初で21年の1億400万ドル(約118億円)からほぼ倍増。20年は7000万ドル(約80億円)だった。これには4大メジャー、世界選手権シリーズが含まれているが、それらを除いても22年シーズンは1億4000万ドル(約160億円)となる。
米PGAツアーのジェイ・モナハン会長と欧州ツアー理事は「DPワールドの支援で欧州ツアーはグローバルツアーとして大きく飛躍する。これからの10年はこれまでにない速さでゴルフは発展するだろう」とコメントした。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>