<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 事前情報◇7日◇石坂GC(埼玉県)◇6475ヤード・パー72>
昨シーズン9勝を挙げて、古江彩佳との激しい賞金女王レースを制した稲見萌寧。だが、今季はここまでの5試合で開幕戦の10位タイが最上位で、棄権、予選落ちがそれぞれ1度ずつと、厳しい戦いが続いている。
一番はトレーナーの問題が大きいという。現在は現場に同行するトレーナーが決まっておらず、今週も「初めまして」の状況。まだお互いに探り探りで「体は繊細で、ちょっとしたことでゴルフは変わってしまう」とベストな状態に近づけるのが難しいという。
痛みなどはないが、どうしても体の状態が頭をよぎる。「ゴルフの調子が悪いのか、体がうまくハマっていないのか分からない。いろんな意味で悩みながらやっていますね」。ツアーでも屈指の練習の虫は、時間をかけても質が上がってこない状況に四苦八苦。一番影響が出ているのがパターだという。「構えても体幹がずれていたりとか、同じようなイメージをしても転がりが変わってきている」と仕上げが決まらない。
それでも今週は気分が上がる要素が2つある。1つは連覇がかかっているということ。昨年大会では小祝さくらとのプレーオフを制して、自身初の2週連続優勝を挙げている。
何よりも今年から舞台となる石坂ゴルフ倶楽部は3年前に行われた「センチュリー21レディス」で初優勝を挙げた舞台。「ダブルディフェンディングという感覚ですね。あの時はすごくショットの調子が良かった。今考えたら、よくそこまでピンにベタベタ絡んだなと思っています(笑)」。銀メダル、国内メジャー制覇、そして賞金女王…。昨季に数多の記録を作った稲見のはじまりの場所なのだ。
「3年前、最終日最終ホールのセカンドショットをピン近くにつけてバーディを獲ったのは今でも覚えています。きのう、練習ラウンドを回っていても、“よくここに寄ったな”と思いました(笑)。今年もつけていけるようにしたいですね」。久々に戻ってきた思い出の地を、復活への道筋の一歩目としたい。
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