<全米プロゴルフ選手権 初日◇19日◇サザン・ヒルズCC(米オクラホマ州)◇7556ヤード・パー70>
日本オープンを二度制した男が全米プロでも粘りのゴルフを見せた。稲森佑貴は初日を1バーディ・3ボギーにまとめて2オーバーの56位タイと、決勝進出が見える位置につけている。
4つあるパー3のうち3ホールが200ヤード超えで、2つのパー5は600ヤードを上回るモンスターコース。それでも曲がらない男は落ち着いていた。難関としていたこの日532ヤードの16番パー4ではティショットをいつものようにフェアウェイに置くと、残り241ヤードの2打目はグリーンで止められず奥のバンカーへ。それでもこのバンカーショットを2メートルに寄せてパーをセーブ。らしさが光った。
もう一つ難関としていた18番など3つのボギーを叩いたが、これは予定内。「ショット自体は悪くなく、結構しぶいパーパットを決めていたりした。ボギーはくるものだと思っていた。悪いラウンドじゃなかった」。この日のフェアウェイキープ率92.86%を誇った。
ただ、悔やむとすればバーディを奪えなかったこと。「チャラにしたかったんですけどきょうは1個しか入らなかった。ちょっと歯がゆいラウンドだった」と唇をかむ。それでも稲森の飛距離からすれば及第点をつけられるゴルフだった。
昨年2月の「WGC−ワークデイ選手権」最終日に米国男子ツアーNo.1の飛ばし屋、ブライソン・デシャンボー(米国)と回ってリズムを崩したこともあったが、それを糧として再び乗り込んできた異国の地。自分らしいゴルフで、まずは週末へと駒を進めたい。
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