<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 2日目◇20日◇取手国際ゴルフ倶楽部(茨城県)◇東コース(6804ヤード・パー70)、西コース(6544ヤード・パー70)>
日本で唯一のプロアマ形式のツアートーナメント、「ゴルフパートナー PRO-AM」の2日目の競技が始まった。賞金ランキングトップを走る23歳の桂川有人は、2アンダー・50位タイ発進。開幕以来好調に見える桂川だが、実はアプローチに不安を抱えている。今大会の練習日には、大西魁斗のコーチを務める内藤雄士氏にアプローチのレッスンを受けるシーンがあった。
「アプローチが怖くて打ちたくなくて、30ヤードどは大丈夫なんですけど、グリーン周りが本当にダメ。ダフったりハーフトップしたりするんです。中日クラウンズではハーフトップしちゃって(笑)。ラフも距離感が合わない」という桂川。一緒に回る他のプロのアプローチを参考にしたり、練習日には質問したりしている。大西の練習ラウンドに帯同していた内藤氏にもアドバイスを求めた。
内藤氏は桂川のアプローチを見て「ちょっとインから入ってきてシャローに入りすぎるから、ボールの手前に当たったり、アッパー軌道でトップしたりする。もうちょっと上から当たってくるとよくなる」とアドバイス。高校3年間をフィリピンで過ごした桂川は、転がしを多用するため、インサイド・アウト軌道でボールを包み込むようにインパクトし、ヘッドが低い位置から入る癖がついていた。
ここで内藤氏が桂川にスマホで2つの動画を見せる。1つは米国男子ツアーで通算8勝を挙げている松山英樹の後方からのアプローチ。「手元よりもヘッドが前にある。そういう意識でちょうどオンプレーン。これよりもインに入ると手前から入っちゃう」。松山のバックスイングでは、手元よりもヘッドが前にあり、それよりもインに入らないのだ。
続いて見せたのは米国男子ツアーで通算3勝を挙げた丸山茂樹のアプローチ。「マルが言っていたのは、『手は真っすぐ、インパクトからフォローでは左腰を引き気味にして左に振っていく』。インサイド・アウトだとハンドファーストに当たりやすいから球が低く出てしまう。左に振るとヘッドが戻ってくるからハンドファーストに当たり過ぎない。球が飛びすぎることがない」と内藤氏。確かにアプローチを武器に世界で戦った丸山のアプローチを見ると、きれいに左に振り抜いている。
内藤氏のアドバイスを受けて、真っすぐ上げて左に振り抜くアプローチを繰り返し練習した桂川。「内藤さんに聞いていなかったら一生気づかなかったかも(笑)。逆のことをしていました」と、早くもコツをつかんだ様子。桂川はフェードヒッターということもあり、イメージは出しやすいようだ。
2日目はグリーンが小さい西コースを回る桂川。内藤氏から教わったアプローチを試すチャンスがありそうだ。(文・下村耕平)
<ゴルフ情報ALBA.Net>