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史上6人目のアマ優勝K・ギルマンの“曲がらない”はスイングに秘密あり【辻にぃ見聞】

連日35度を超える暑さの中で行われた「センチュリー21レディス」は、今大会が日本ツアー初出場だった20歳のアマチュア、クリスティン・ギルマン(米国)の優勝で幕を閉じた。一方でルーキーの小祝さくらは、3度目の最終日首位発進ながらもまたしてもタイトルには届かなかった。そんな琵琶湖のほとりで行われた熱戦を、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が語る。
【関連写真】35度を超える暑さの優勝争いでも小祝さくらは涼しげな表情
■ギルマンの“曲がらない”はスイングに秘密あり
優勝したギルマンは2014年の「全米女子アマチュア選手権」で優勝、今年の「全米女子オープン」で27位に入るなど実績十分。持ち味は“曲がらないショット”で、本人曰く「OBを打ったことがない」というほど。その秘密を辻村氏はスイングに見た。
「シャフトがつねに体の正面をキープしている。体の回転にクラブが同調しているので、急激なフェースローテーションが少ない。だから振り遅れがなく、大きく曲がることがばいんです。体が起き上がったときにはヘッドが軸の前にある…アニカ・ソレンスタムに憧れていると聞きましたが、近いものを感じます」。このアメリカンなスイング。真似ればいいわけではない、という前提のもとでさらなるすごみを続ける。
「スローで再生したスイングを見ると彼女のすごさが分かります。体の回転で打っていて起き上がるのが早く見えるスイングですが、実は左サイドが全く開いていない。左肩がずっとアゴにくっついていますからね。回転運動と左の”受け”が曲がらない要因です」
今大会ではショットが注目を集めたが、パターも一級品。「イメージの出し方が抜群上手い。そしてターゲットを見ている時間が非常に長いのも特徴です。そして構えてからは打つまでが早い。これはストロークではなく、ターゲットに意識がいっているからタッチが合うんです」。最終日は暑さで集中力が低下しやすい展開の中で28パット。グリーン上でも強さを発揮した。
■小祝さくらの初優勝へのカギは“ラフからのショット”と“最終日のパッティング”
一方、ギルマンと同じ20歳の小祝さくらは5月の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」、先週の「サマンサタバサレディース」に続き3度目となる最終日首位スタートに、「今回はいつもと回る前の気持ちも違っていました」とこれまでの経験を生かして臨んだが、三度タイトルには手が届かず。2位タイで幕を閉じた。
小祝のコーチを務める辻村氏は「勝負を分けた前半の2つのボギーは、ともにラフからのショットをグリーンに乗せられなかったもの。ラフに行ったら、そのホールはしっかりとパーセーブして、次ホール以降、フェアウェイに置けたケースで勝負する、という対応ができなかった。そのあたりは今後への勉強ですね」と分析。ドライビングディスタンス順位とフェアウェイキープ率順位を合算した“飛んで曲がらない”ランキングであるトータルドライビングで5位につける小祝だからこそ、“曲がったとき”の対応力をもっと身につけなければいけないと話す。
もう一つ挙げたのは最終日のパッティング。開幕前から小祝自身も課題として話していたが、今大会でも32パットと苦しんだ。「2週連続の優勝争いとなりましたが、前週のサマンサ-では、タッチを合わせようとしてショートばかりして勝負しきれていなかった。だから“今回はそれをやめて積極的にトライしていこう”と話していましたが、まだまだできなかったところがありましたね」。このあたりが初タイトルへ小祝が超えなければいけない壁である。
■ルーキーの着実な成長の裏にあるもの
2つの課題を挙げた辻村氏だが、それ以上に小祝について感じるのは成長だという。そしてその成長の裏には情熱がある、とも。「普段はどちらかというと天然と呼べるような性格で、プレー中もあまり表情を変えるほうではない。努力もあまり人に見せるタイプではありません。ですが実は見せないだけで、負けたくない、上手くなりたいという気持ちはとても強い選手なんです」とコーチならではの視点から語る。
「サマンサで負けた後、“勝ちたかった”と言っていました。この言葉は、優勝というものがはっきり視界に捉えられた裏返しでもあります。それまでは“優勝…私にもできますか”という感じでしたから」。そして、こうも言ったという。“シードを決めて地元(北海道)に帰ります”。
「meijiカップのことを指しているのですが、meijiまでには2試合しかない。それでも言い切った。2度の優勝争いを経て、気持ちもどんどん強くなっている印象を受けていました」。センチュリー21開幕前の小祝の獲得賞金は約1920万円。シード当確の目安を2400万円とすると約500万円必要で、2試合連続10位でも届かない数字。この目標を優勝したのがアマチュアのギルマンだったとはいえ、有言実行であっさり達成してしまうのだから恐れ入る。
もちろん、情熱だけでは上手くならない。小祝の成長を情熱と共に支えているのが「素直さ」である。「小祝さんにはこちらが提案した新たな修正や練習を、変に考えすぎずに受け入れる素直さがあります。そしてそれを続けられる強さがある」。この炎天下での優勝争いでもスタート前、そしてラウンド後にはいつもと変わらず、毎日やると決めている練習をこなしていたが、決して簡単なことではない。目の前の一勝にとらわれすぎれば、本当に大事なものを見失ってしまう。
その中でプラスアルファがある。「こちらが提案しているメニューをただこなすだけで無く、1振り1振り“上手くなりたい”という気持ちを込めてできています。そして量が足りないと思えば、自分で私が言った以上の量に変える。向上心がすごい。だから一段一段ですが着実に階段を上れているのだと思います。今回も初優勝には手が届きませんでしたが、これを糧にしてさらに強くなって欲しいと思います」。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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