打ち手は選ぶが飛距離性能が高い!
今回は、私マーク金井が2018年に試打した多くのゴルフクラブの中から、特に気になったクラブをご紹介します。まずは、ピンのG400 MAXドライバー。人気がありますよね。G400はもともとは3種類でした。G400、つかまりのいいG400 SF TEC、低スピンが打てるG400 LS TEC。この3兄弟のどれかを使えばいいんじゃないかと思っていたら、真打が登場しました。
G400 MAX! MAXというくらいですから、構えたときに見える投影面積が非常に大きいです。そしてフェースはディープで大きい。物理的に飛ぶクラブ、物理的にやさしいクラブなんです。そのクラブをなんと!PGAツアーでドラコン選手より飛ぶんじゃないかといわれるキャメロン・チャンプが使っています。一番飛ぶスイングの人が、物理的に一番飛ぶクラブを使う、最強じゃないですか。
ここからが今回のテーマです。物理的に飛ぶクラブとはどんなクラブか。
まず、一つ目は慣性モーメントが大きい。慣性モーメントが大きいと、打点がぶれてもヘッドがぶれづらい。つまり、ミスヒットしたときに飛距離が落ちにくいのです。
もう一つは、重心距離が長い。重心距離とは芯からシャフトまでの距離です。2018年のドライバーをいろいろ打ちましたが、G400 MAXが一番長いです。重心距離が長いので、ヘッドがターンするのにエネルギーが必要です。ヘッドがターンできない人は開いて当たりやすくはなりますが、それをうまくコントロールしてインパクトのタイミングでスクエアに戻すことができれば、キャメロン・チャンプとまでは言いませんが、飛ぶポテンシャルがあるクラブです。
構えたときの感覚としては、500CCくらいあるんじゃないかと思うくらい、大きく感じます。ワッグルするとG400 MAXドライバー日本仕様のシャフトALTA DISTANZAは軟らかいです。打ってみます。うわー!!球をつかまえました!つかまった音がしてますね~!
後程球をつかまえるコツもお伝えしますが、はっきり言います。このモデルは打ち手を選ぶクラブです。もしG400 MAXを使ってみて、最初の5~6球で右に行ってしまったり、右を嫌がってつかまえたらひっかけてしまう人には向いていません。すぐにゴルフパートナーに持って行ってください。早ければ早いほど、高く買い取ってもらえます(笑)。
では、どういうスイングをすればG400 MAXを上手く打てるのか。まず最初の50センチで決まります。テークバックしたときに、フェースが開くのはダメです。シャットフェースという言葉がありますが、フェースが斜め下を向くようにテークバックします。これがまず、G400 MAXを使えるか使えないかの第一のポイントです
そして二つ目です。シャフトクロスという言葉を聞いたことはありますか?インサイドに引いて、トップでシャフトが飛球線よりも右を指す状態です。トップでクロスの状態になると、ダウンスイングでフェースがペロッと開きます。開いたら、インパクトまで開きっぱなしで右に行くか、開いたフェースをガーンと返したらひっかけになります。シャフトクロスの人には、G400 MAXは向いていません。誰が打っても飛ぶクラブというものは、ありません。
↓写真はシャフトクロスの状態
物理的に飛ぶクラブというのは、実はいいスイングを要求するクラブです。G400 MAXを使いこなすには、①シャットフェース、そして②レイドオフがポイントです。レイドオフとは、シャフトクロスとは逆に、トップでシャフトが飛球線より少し左を向く状態です。そして、③トップでフェースを上に向ける。シャットフェースとレイドオフになっていれば、慣性モーメントの大きいクラブで重心距離が長くても、フェースがスクエアに戻ります。
ということでG400 MAXには注目していますが、使いこなすにはコツが必要です。僕は、3発打って全部まん中に行きました。自慢しています、すいません(笑)。G400 MAXが合わない人は右に飛びます。試して打ってみてプッシュアウトが3発出たら、向いていません。G400 MAXほど慣性モーメントが大きすぎない適度なクラブ、重心距離が長いものではなく少し短いクラブに買い替えましょう。460CCでも重心距離が短くてヘッドが返りやすいクラブ、テークバックでフェースが開いても打ちやすいクラブというのもちゃんとあります。
使いこなせれば、G400 MAXの距離性能は2018年のトップ3に入ると思います。打ち手によってはG400 MAXが1番になるかもしれません。打ち手は選びますが、飛距離性能は非常に高いクラブです。1ヤードでも遠くに飛ばしたい人は、試してみてください。
動画はこちら↓
<2018年気になったクラブ>
その他のクラブはこちら↓
#2キャロウェイ ローグスター5W(Speeder EVOLUTION for CW 50)
マーク金井 (プロフィール )
1958年9月16日生まれ身長183センチ、 大阪府出身、血液型A型。ゴルフ雑誌編集者を経てフリーに転身。これまで試打したクラブは1,000本を越える。豊富な知識とシングルの腕前でクラブの試打&レポートをゴルフ雑誌やネットで展開。