ご好評いただいていますマーク金井の試打職人!撮影場所はアナライズですがゴルフパートナーの協力でお送りしています。ゴルフパートナーといえばネクスジェン!以前、試打職人ではネクスジェン6を打ちましたが、今回はネクスジェン7を打ってみたいと思います!
ネクスジェン6もネクスジェン7も、デザインはシンプルですね。ネクスジェン7はネジがふたつついていて、ネジを変えることで重心特性を変えられます。ネクスジェン7も前作同様3種類のみです。「10.5°のR」とか、「11.5°のS」といった設定はありません。ひとつのロフトにひとつのシャフトしかありません。
ロフトによって長さを変えています。10.5°は46インチ。9.5°は45.75インチ。短い分、ヘッドを少し重くしています。クラブとしてはあたりまえですが、意外とやっているところは少ないです。11.5°は46.25インチ。長い分、ヘッドを少し軽くしています。
シャフトは新しいEIFシャフト、全機種同じシャフトで、長さが違います。同じシャフトであってもヘッドの重さと長さが変われば、振り心地が変わると設計者は言っています。僕は前作を打って振り心地の違いを感じました。今回もそうなんでしょうけど、やはりクラブは打ってみないとわかりません。打ってみましょう。
まずは、基本スペックの10.5°から行きましょう。ヘッド形状はシンプルで前作に近いですね。構えやすいオーソドックスなデザインです。フェースは少し面長でスイートエリアが広いです。フェースの反発に関してはルール適合ですが、カップフェースが採用されています。カップフェースというのは、ヘッド全体がたわみやすくて強い反発力を生み出すといわれています。反発を上げるのに有利な形状です。
資料によると、自分で振ろうとしないでシャフトに任せて振るのがいいそうです。
ではシャフトを感じながら振ってみます。お~、音がいい!最近はカーボンクラウンが多いですが、チタンクラウンの方がいい音が出ます。気持ちいいです。気持ちいいからもう一球打ちます。なるほどね、シャフトに身を任せる。僕も、力で打つよりそういう方が好きなんです。今ちょっとフェースの下の方に当たったんですが、本当に弾きがいいですね。
シャフトの手元が少し太いんですが、シャフト全体がなめらかにしなります。指一本でクラブを支えたときに、水平にバランスが取れる場所をバランスポイントといいます。ネクスジェン7はバランスポイントがヘッドよりです。ヘッドはそんなに重くないですが、グリップが軽いです。グリップとシャフトを軽くすることで、軽いヘッドでも重く感じる。でも実際にはヘッドが軽いから速く振れるんです。
僕はカチャカチャする可変機能があんまり好きじゃないんです。ネックがボテッとしますし、クラブの製造工程が複雑になりますよね。シンプルに作るとセールスポイントは減りますが、商品の精度が高くなります。ネクスジェン7はシンプルですが、ヘッドの重さが変えられるし、ロフトの角度が選べる。僕は、シャフトの硬さはひとつでいいと以前から思っています。
次は11.5°を打ってみます。10.5°より少し長く、少し軽くなっています。構えてみると、0.25インチの違いでも結構長く感じます。長いクラブはタイミング重視です。
オッケー、ど真ん中!シャフトの重さに任せれば振り遅れないですね。11.5°でもフェースがかぶって見えることがなく、まっすぐに見えます。ロフトが大きくても左に行く不安のないスクエア感があります。シャフトのしなりも感じますね。お~!飛んだよ今の球!
ネクスジェン7は3月9日発売ということで、僕は本当に初めて打つんです。11.5°は10.5°とシャフトを振った感じが全然違います。0.25インチの違いなんですが、11.5°は長い分よりしなりを感じます。個人的には今のところ、感触がいいのは11.5°です。
では、9.5°はどうなんでしょう。9.5°と11.5°では長さがはっきり変わります。短くなります。ワッグルするとしっかりしています。ロフトとシャフトの組み合わせ、面白いですね。構えてみると9.5°は短くて安心感がありますね。ロフトもきちっと立っていて強い球が出そうな感じがします。打ってみると、おさえがきいた弾道!しっかりしてるわ。いいですね。
ネクスジェン7ドライバーを買うなら、打ち比べてください。11.5°と9.5°はかなり差があるのでわかりやすいですね。11.5°を打って9.5°を打ったら、違いがはっきりわかります。コントロール性を求める人、叩きたい人なら9.5°。1ヤードでも遠くに飛ばしたい、キャリーを出したい、ヘッドスピードを上げたい人には11.5°。キャラクターがはっきりしています。定番が欲しい人には10.5°。
ワッグルした感じでは、全部のシャフトがRからSRくらいの硬さです。ヘッドスピードを変えて打ってみます。さっきまではヘッドスピード44m/sくらいで打っていたんですが、40m/sくらいで打ってみましょう。いいね~!!40m/sで打ってもいい球が出ました。
ガチガチに硬いシャフトが欲しい人には、このクラブがいいとは言いません。でもシャフトのしなりを使って打てば、ヘッドスピード38~45m/sくらいの広いレンジの人に向いていると思います。
48 m/s以上の人には厳しいかもしれませんが、ドラコンの安楽プロがネクスジェンを使用しているそうなので、ヘッドスピードが速くても使える人は使えるかもしれません。
ネクスジェン7はシャフトが硬くもなく軟らかくもなく、しなります。そしていい感じのトルク感があります。少しねじれるので、切り返しのタイミングが取りやすいです。
ネクスジェン7は、フェースに対するこだわりを前作以上に感じます。シャフトにもこだわって作られているので、リシャフトはおすすめしません。バランスが変わってしまうので、グリップを交換するときも純正グリップがいいですね。純正のヘッド、シャフト、グリップのトータルバランスが重要です。
そしてロフトと長さのマッチングの妙で、打ちやすく、しっかり飛距離も稼げる。
ネクスジェン6もよかったですが、ネクスジェン7は、前作よりさらにシャフトのしなりの心地よさを感じられるようになりました。
前作NEXGEN6のページはこちら↓
マーク金井 (プロフィール )
1958年9月16日生まれ身長183センチ、 大阪府出身、血液型A型。ゴルフ雑誌編集者を経てフリーに転身。これまで試打したクラブは1,000本を越える。豊富な知識とシングルの腕前でクラブの試打&レポートをゴルフ雑誌やネットで展開。