ネクスジェン史上、最強弾道!NEW NEXGEN 誕生の軌跡

2014年に登場する「NEW NEXGEN」は、歴代シリーズでは味わえなかったスピード感と球の強さを持つモデルに仕上がった。史上最高の飛距離性能を持つクラブはいかにして作られたのか。開発の裏側、エピソードを開発者の櫻木博公が語る。

今後はハンマーバランスで“長尺化”を追求

フレックスの概念は必要なくなる!?

 前作「201」、そして今回のニューモデルの開発を通じて私が感じているのが、「シャフトフレックスの概念は必要なくなるのでは?」ということです。そもそも、フレックスの基準はメーカーによって違うので同じSフレックスでも実際の硬さは異なります。このような曖昧な基準はゴルファーを惑わすだけではないかと感じています。

 また、ハンマーバランスに対応するシャフトを開発していく過程で、ヘッドスピード60m/sのドラコン選手でも私のような40m/s前後のシニアゴルファーでも同じフレックスのモデルで対応できることが分かりました。「振りやすいハンマーバランス理論」を採用したクラブ開発は弊社以外のメーカーでも行っていますし、この理論はいずれスタンダードになっていくものだと思っています。今後、一般的になればハンマーバランスに対応する「ネクスジェンドライバー」のシャフトのような剛性のモデルが必要になります。つまり、ヘッドスピードが20m/s以上違うゴルファーでも1フレックスで対応できるということです。

ハンマーバランスと“長尺化”を進化させる

 「ネクスジェンドライバー」は現時点で考えられる最高の理論とこれまでのノウハウ、そして最新のテクノロジーを駆使して開発した最高のモデルだと自負しています。しかし、今後もクラブ開発者としてさらなる良いモノ、さらに飛ぶクラブを作り続けていかなければいけません。今後は、「ハンマーバランス理論」をさらに進化させ、精度を高めていきたいと思っています。また、ニューモデルで採用した前重心ヘッドも磨きをかけていけば、今以上に飛ぶクラブが作れると確信しています。

 クラブ市場を見渡すと、ここ数年は「長尺化」が開発のキーワードになっています。しかし、私は矛盾を感じています。長尺クラブで飛ばしたい人は飛ばない人。体力がないか、技量が足りない人です。つまり、現状では長尺クラブを使いこなせない人のために長尺クラブを作っているということになります。私はこの矛盾を払拭するため、クラブを長くせずに振りやすさを維持したまま「長尺」と同じようなインパクトエネルギーを発揮する性能を持たせたクラブを追及していきます。

  • 逆転の発想を取り入れた「ハンマーバランス」
  • 前重心ヘッドとの衝撃的な出会い
  • 前重心デメリットの解決法
  • ニューモデルのシャフトとヘッド
  • ドライバー2モデル、FW&UTの構造
  • 今後はハンマーバランスで“長尺化”を追求

プロフィール
櫻木博公
(さくらぎひろたか)氏

1944年生まれ。20年以上前からゴルフクラブの輸入、販売に携わる。その後、クラブデザイナーの竹林隆光氏との出会いをきっかけに革新的なクラブを開発。現在は、ゴルフパートナーの顧問として「ネクスジェン」のクラブ開発を行っている

NEXGEN開発責任者、櫻木氏が雑誌ALBA2月13日号に取上げられました!