THEタイトリスト!タイトリスト好きのためのクラブ
次にご紹介するのはタイトリストTS2の兄弟モデル、TS3です。TS2とTS3の一番の違いはソールにある重心調整機能です。角みたいに見えますが、この中に重量調整のウェイトが入っているんですよ。ウェイトの重さを変えることで重心の位置が変わります。トゥ側を重くすれば重心距離が長くなるし、ヒール側を重くすれば重心距離が短くなる。重心距離が長い方がヘッドが返りづらいですし、重心距離を短くすればヘッドがキュキュッと返るという仕組みです。TS3にはタイトリストの917シリーズに搭載されていた重心調整機能がついている、これがTS2との大きな違いです。
TS3のTSはタイトリストスピードの略です。名前は変わっていますが、917シリーズを踏襲したモデルです。ネックは可変式ですので、917シリーズのシャフトが使えるのは便利ですよね。
TSシリーズは多くのツアープロが使っています。 TS3はTS2に比べてシャフトの重さがしっかりしています。TS3の代表的なシャフトはグラファイトデザインのTour AD VR-6ですが、60グラム台です。TS2はシャフトが50グラム台の重さです。TS2の方がソフトスペック、TS3の方がよりアスリートスペックで、シャフトも重さの分しっかりしています。
ヘッドの体積は同じですが、この投影面積を見てください。洋梨型でタイトリストの顔なんですよ。トゥのふくらみがあるかたちがタイトリスト顔といわれていますが、TS3はまさにタイトリスト顔です。構えた感じは、わりと大きいんですがTS2に比べると締まっています。タイトリストユーザーにとっては、これぞタイトリスト顔だと感じられます。
TS3を打ってみると、タイトリストらしい音、タイトリストらしいヘッドの挙動!TS2に比べるとヘッドは小さいんですが重心距離はそんなに短くないです。TS2に比べるとヘッドの操作性はありますが、ヘッドがパーンと返る感覚はありません。
どちらかというと、スライサーよりもフェードをちゃんと打ちたいとか、左に行くミスを減らしたい人にはTS3がいいです。直進性の強い弾道を打ちたい人は、このTS3を試してもらいたいし、打ったら気に入ると思います。慣性モーメントが大きくてスイートエリアが広い、これは紛れもない事実です。TS3は球がつかまりすぎるということはありません。球がここ一番で左に行ってしまって左のミスを減らしたい人、フェードで距離をかせぎ稼ぎたい人にはTS3がお勧めです。逆に、スライスしてしょうがない、右に行くのだけはいやだという人は、たとえタイトリストが好きでも、満足のいく球は打てないと思います。
TS2かTS3。どちらを選ぶかは、重心調整機能が肝だと思います。好みの問題でしょうが、重心調整機能がほしいかどうかですね。必要ないなら、TS2でもいいのかなと思います。タイトリストらしさでいうとTS2よりTS3!車だって同じ車ばかり買う人がいますよね。クラブも同じように選んでもいいと思います。タイトリストというブランドが好きだ、という人はTS3を買ったほうがいいし、満足度も高いでしょう。「THEタイトリスト」というのがTS3の一番の特徴だと思います。
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#1 テーラーメイドMグローレ(10.5°SR Speeder EVOLUTION TM)
#2 ヤマハ インプレスUD+2(2019)(10.5° R TMX-419D)
#3 タイトリストTS2(9.5° S Titleist Speeder 519 EVOLUTION)
#5 ブリヂストン ツアーB XD-3(2018)(9.5° Tour AD VR-6)
マーク金井 (プロフィール )
1958年9月16日生まれ身長183センチ、 大阪府出身、血液型A型。ゴルフ雑誌編集者を経てフリーに転身。これまで試打したクラブは1,000本を越える。豊富な知識とシングルの腕前でクラブの試打&レポートをゴルフ雑誌やネットで展開。