ブリヂストンらしい操作性のよさでヘッドがよく動く!
続いてご紹介するのはブリヂストンのツアーB!ブリヂストンといえばボールもクラブも主力ブランドはツアーBです。かつてはツアーステージというブランドがありましたが、現在はブリヂストンといえばツアーBに変わりました。今回紹介するのはツアーBの最新モデルXD-3。ヘッドは一種類しかありません。
クラウンに青い筋が入っているのがわかりますか?ブリヂストンがこだわった「筋金入り」です。僕は大の車好きなんですけど、車で大事なのはタイヤです。XD-3はブリヂストンタイヤのテクノロジーをゴルフクラブにいかしています。クラウンのカーボンに金属弦を入れることで、たわんだクラウンの復元スピードを速めて初速が上がるということです。
ゴルフクラブは、契約選手がテストクラブを試打した意見をきいて作られます。アスリートモデルに関しては、契約選手がどんなスイングをしているかを見るといいですね。ブリヂストンの契約選手といえば古くはジャンボ尾崎さん、最近では宮里優作プロ、近藤智弘プロ、宮本勝昌プロなどがいます。 ブリヂストンはツアーステージの時代から、慣性モーメントを大きくするより、ヘッドの操作性のよさ(ヘッドの回転のしやすさ)を追求しています。慣性モーメントを大きくすると、ヘッドは回転しづらいです。XD-3は、ウェイトがヒールについています。ブリヂストンは重心距離(シャフトから芯までの距離)が短めに作られています。
では僕もブリヂストンの契約プロになったつもりでXD-3を打ってみましょう。わ~ブリヂストン!一発打ってすぐにわかるブリヂストンクラブ。何がブリヂストンかというと、みごとにヘッドがよく動く。今の460c㎥のクラブの中ではトップクラスでヘッドが動きます。「つかまりがいい」という言い方もできます。
スイング中にフェースの開閉が大きい人が打ちやすいように作られています。テークバックでフェースが少し開いて行ってトップでフェースがスクエア、開き気味に入ってきてフェースを返す人、そんな人がXD-3を使うと「このクラブはなんと使いやすいんだ!」と感じるでしょう。
逆に、ダスティン・ジョンソンのようにテークバックでフェースをシャットに上げてトップでフェースが空を向く人、そんな人が使うと少しフェースがかぶるかもしれません。打てなくはないですけどね。スライサー向けかフッカー向けかではなく、XD-3はフェースの開閉によって向き不向きがわかれます。シャットにクラブを使う人は、XD-3のよさを引き出しづらい。ブリヂストンの契約プロには、シャットに上げる人があまりいないんですよ。それがものづくりにも反映されています。
フェースの開閉が大きい人は、もう迷わずXD-3を使ってください。大きいヘッドは右にすっぽ抜けるとか、そんなイメージはみごとに消えます。イマドキのクラブではあまり多くないタイプですが、フェースの開閉がある人にとっては飛距離が出てコントロールがしやすい楽なクラブです。ツアーB XD-3は、非常にキャラクターがはっきりしていますので、自分のスイングのトップを見てから、このクラブを使うかどうか決めてください。
動画はこちら↓
その他のクラブはこちら(順次公開予定)
#1 テーラーメイドMグローレ(10.5°SR Speeder EVOLUTION TM)
#2 ヤマハ インプレスUD+2(2019)(10.5° R TMX-419D)
#3 タイトリストTS2(9.5° S Titleist Speeder 519 EVOLUTION)
#4 タイトリストTS3(9.5° S Tour AD VR-6)
マーク金井 (プロフィール )
1958年9月16日生まれ身長183センチ、 大阪府出身、血液型A型。ゴルフ雑誌編集者を経てフリーに転身。これまで試打したクラブは1,000本を越える。豊富な知識とシングルの腕前でクラブの試打&レポートをゴルフ雑誌やネットで展開。